蒔絵で線を描く際に最も優れているといわれる「根朱筆(ねじふで)」
毛先が半透明であり、細い線を重厚に描くことができる。原料は琵琶湖に生息するクマネズミの毛であるが、近年、琵琶湖の環境変化からクマネズミが激減し、そのため今日では手に入らない“幻の筆”となってしまった。その代替品として「根朱替筆(ねじがわりふで)」という猫の毛で作られたものがあるが、細い線を描写する際の性能は根朱筆に及ばない。
なお、この“ネコの根朱替筆”と“ネズミの根朱筆”は、蒔絵師達の間で
ひそかに「○ムとジェ○ー」と呼ばれている。
Comments